この記事では、「to」と「dear」の違いについて分かりやすく解説していきます。
「to」とは?
「to」とは、「~へ」という意味を表す英単語です。
基本前置詞のひとつで、非常に出現頻度の高い語です。
行き先を表す「go to ~」という表現などに見られるように、何らかの方向性、どこかへ向かう感じを表します。
「to + 動詞の原形」で「~すること」の意味などを表すto不定詞は、極めて広く使われます。
手紙やメールのはじめに使われる「To ~」は「~さんへ」という、宛先を表す表現です。
「dear」とは?
「dear」とは、「親愛な・いとしい」という意味を表す単語です。
例えば『my dear little baby』(私のかわいい赤ちゃん)といういように使います。
親しい人への呼びかけとして「dear」というのはイギリスではよくある使い方です。
手紙のはじめに「Dear ~」(親愛なる~様)と書くのもひとつの決まったパターンです。
「Dear Ms. Brown」のように「Dear + 敬称 + 名字」とするのがひとつの型です。
親しい相手に対しては「Dear Johnny」のようにファーストネームを使います。
「to」と「dear」の違い
「to」と「dear」の違いについて説明します。
「To ~」も「Dear ~」も手紙の最初に書いて「~様へ」の意味を表す定型表現です。
違いを言うならば、「to」は単なる機能語でさほど強い意味はないのに対し、「dear」には何らかの感情がこもっている、ということです。
「To ~」には感情がないぶんやや堅い、フォーマルな感じになります。
メールにある「To:」欄はただ単に宛先を表す機能しかなく、何の感情も表しません。
「Dear ~」のほうは相手に対する親しみや敬愛の情を込めることができます。
どちらを使うべきかは手紙の内容や相手にもよります。
ただ、どちらもよくある定型表現ですから、ほとんどの場合はどちらを使ってもそれほど重大な違いは生じないでしょう。
「to」の例文
・『Throw the ball to me』
(ボールこっちに投げて)
・『I want to go home』
(おうちに帰りたい)
・『To whom it may concern』
(関係者各位へ)
「dear」の例文
・『Dear little kitty, come over here』
(かわいい子猫ちゃん、こっちへおいで)
・『I’m here, Grandma!–Oh dear, long time no see』
(来たよ、おばあちゃん!─あら、あなた、久しぶりだこと)
・『Dear Mr. Sato』
(親愛なる佐藤様へ)
まとめ
「to」と「dear」の違いについて解説しました。
意味としてはまったく違う語ですが、たまたま「手紙の先頭で使う」という点で一致しています。
どちらを使うかは相手との関係性などを考慮して決めましょう。