この記事では、「through」と「pass」の違いを分かりやすく説明していきます。
「through」とは?
「through」はトンネルのような場所を通り過ぎるイメージの単語です。
注意しておきたいのは、英語の「through」には動詞としての働きがないということです。
日本語で「友達のギャグをスルーした」のように動作として使われていて、勘違いしやすいので気をつけましょう。
英語における「through」の品詞は主に前置詞と副詞で、形容詞としても使えます。
「through」の使い方
「through」の使い方と主な訳し方の例を、品詞ごとに見てみましょう。
前置詞
「He went there through the wood. 」彼は森を通ってそこへ行った。
(場所)
「It rained through the night. 」雨は夜通し降った。
(時間)
「He got rich through his hard work. 」彼は一生懸命働いて金持ちになった。
(手段)
☆訳すときは後ろに置かれた名刺の種類に合わせます。
副詞
「Read this book through. 」この本を最後まで読みなさい
「That bus goes through to Kobe. 」あのバスは神戸まで行く
☆動詞と組み合わせて、最後までやりきるイメージになります。
形容詞
「a through train」直通列車
「a through street」通り抜け可能な道
「pass」とは?
「pass」は障害物などをサッと越えて通り過ぎるイメージの単語です。
英語における「pass」は主に動詞で、名詞としても使えます。
「pass」の使い方
動詞として使った場合は「(場所などを)を通過する、(試験などに)合格する、(時間などを)過ごす」のような訳になります。
さらに、副詞と組み合わせて熟語を作ると、たくさんの意味を持たせることができます。
名詞として使う場合は「(入場チケットのような)通行証」「(スポーツなどの)パス」と訳す場合が大半です。
「through」と「pass」の違い
「through」と「pass」はどちらも、「通り過ぎる」イメージを持った単語です。
ただし、品詞が違うので、イメージや訳が近かったとしても、ふつうは直接置き換えることはできません。
「through」は前置詞として基本レベルの単語です。
副詞としてもメジャーで、様々な動詞と一緒に使われて熟語表現を作ることができます。
「pass」は動詞として基本レベルの単語です。
基本動作の仲間でもあるので、状況しだいでいろいろな日本語に訳されることに気をつけましょう。
まとめ
「through」と「pass」はイメージ自体は似た単語ですが、品詞の理解さえあれば、あまり使う場面を間違うことはないでしょう。
どちらも中学校の教科書に出るレベルなので、しっかり身につけたい単語です。
なお、サッカー用語などで使われる「スルーパス」は和製英語なのでふつう海外では使われません。
「pass through」なら「~を通過する、~を経験する」という意味の熟語として使えます。